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No.11 家具の6大産地

日本には「家具の6大産地」と呼ばれる地域があります。
それは福岡県大川市、静岡県静岡市、岐阜県高山市、広島県府中市、北海道旭川市、徳島県徳島市の6都市。歴史的・地理的に家具の産地にふさわしい条件を有している地域です。多くの家具産地は室町~江戸時代に発展を遂げますが、現代のようにトラックなどの運搬手段はなく、道の舗装も不十分な当時、巨大な木材や家具を陸路で運搬するのはかなりの困難を伴いました。そのため家具の産地では家具や木材を運搬できる河川や港が必要だったのです。加えて現地で調質な木材を仕入れられるという条件も必要でした。
今回はこの6都市の特徴と歴史的な背景に注目してみましょう!

家具生産のツートップ ―大川市と静岡市―

ポイント1
ポイント2
〇福岡県大川市
まず日本最大の家具生産地として知られるのが福岡県大川市。年間300億円以上の家具生産売上高を誇り、長らく日本の家具生産を牽引する都市です。広大な筑後川や博多湾の海運、加えて豊富な森林資源も有する福岡は家具生産に適した場所でした。
このような土地柄から戦国時代には交易や戦争のために船づくりが盛んでしたが、戦国時代が終わって戦争のための船づくりの需要が減ってきたことで、これまで船づくりをしていた職人たちが家具づくりにその技術を転用したと考えられています。
このように木材の仕入れから製造、運搬まで一貫して行える環境が日本最大の家具生産地たらしめたといえるでしょう。

〇静岡県静岡市
大川市に次ぐ家具生産規模を誇るのが静岡県静岡市。温暖かつ穏やかな気候で知られる静岡市は豊かな森林資源に恵まれ、海上交易路の要所を担っていました。そんな静岡市が家具の生産拠点として発展するきっかけとなったのは徳川家光による浅間神社の大改修工事とされます。
当神社は徳川家康が元服式を行った場所でもあり、幕府からも崇敬を受けていた地。神社の改修には多くの腕利きの職人が駿府に越してきました。彼らが工事後にその地に定着し、家具づくりに発展していったとされます。
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森に囲まれた高山市、キリの産地の府中市

ポイント3
ポイント4
〇岐阜県高山市
日本一広い市であり、その90%超が森林という高山市。木材資源も潤沢な都市です。
そんな高山市ですが、家具生産地としての栄えるのは大正時代から。当時有効活用されていなかったブナ材の使い道を模索し、曲げ木の技術によって家具産業として成功しました。ただ木工都市としての歴史は非常に古く、7世紀から木工職人は免税を受けていたほど重宝されており、その技術の高さが家具製作にも活かされたのかもしれませんね。

〇広島県府中市
日本有数の木材港を近くに有し、主にタンスに使われていたキリの産地である府中市。大阪でタンスづくりを修業した内山円三が帰郷してその技術を広めたことで家具づくりが盛んになっていったとされています。ただ当時の運搬技術では重いタンスを出荷するのは非常に困難だったようで、府中家具が本格的に広まるのは近代化と共に物流のインフラが整ってからのこと。
特に主力のタンスを婚礼家具と結びつけることで、戦後の結婚、ベビーブームにおいて人々の生活に深く関わることとなりました。

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開拓使から始まる旭川市、水軍から始まる徳島市

ポイント5
ポイント6
〇北海道旭川市
比較的家具の歴史としては浅い北海道。というのも北海道の本格的な開拓が始まったのが明治時代になってから。開拓の際に鉄道や建物の建設にあたった大工や職人たちが旭川家具の起源とされています。
トドマツやエゾマツなど加工のしやすい針葉樹材を豊富に有する旭川は家具づくりの好条件をそなえており、空襲被害も少なかったことから戦後の復興需要とともにその名を馳せるようになりました。

〇徳島県徳島市
徳島家具のはじまりは室町時代から。当時の徳島県は阿波国と呼ばれ、材木の国内輸出を盛んに行っていました。戦国時代に水軍基地や軍船をつくった際、船大工が余った材木などで生活用品をつくったことが徳島の木工業のはじまりでした。
家具としての歴史は明治時代の廃藩置県により徳島藩がなくなり、職を失った船大工がタンスなどの家具や建築物をつくるようになったことで動き出します。
その後鏡台や仏壇などの家具の生産が盛んになり、その名を日本にとどろかせていくようになりました。
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長い歴史を経て

いかがでしたでしょうか。
家具の歴史はその地の歴史を物語っています。特に建築物や船など、家具ではないものをつくっていた職人たちが家具産業の礎を築いていったのが印象的です。今ある家具の製作技術も、もともとは別のものをつくるために用いられていた技術を転用させてうまれたものが多くあることでしょう。
いかなる時代も、職人の技術や応用力には驚かされるばかりです。

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