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No.10 イギリス家具の4つの時代

家具には深い歴史が刻まれています。アンティーク家具はまさにその象徴。時代によってデザインや素材が違ったりと、家具から歴史的背景を読み解くこともできるのです。なかでもイギリスの家具の歴史は樹種によっても分類することができます。世界史で学ぶような史実が家具にも影響を及ぼしていたことが如実に現れる、特徴的な国です。
今回はそんなイギリスの家具の歴史に触れてみましょう!

オークの時代

ポイント1
ポイント2
オークはヨーロッパで多く生育していた木のため、よく家具に使用されていました。特に16~17世紀は家具の歴史上では「オークの時代」と呼ばれています。教会などの建造物で用いられたゴシック様式やエリザベス女王が君臨した時代です。
オークは他の木材と比べても高い耐久性と耐水性を備えており、家具の他にもウイスキーやワイン樽にも使用されました。虫が苦手とするタンニンを多く含んていることからも、家具としての保存状態を高める要因になりました。
これは余談ですが、そんな害虫に強いオークが1920年代にイギリスで集団で病気にかかり、数が激減してしまいました。そこで注目されたのが北海道のミズナラ。ヨーロッパでオークとされる木はブナ科コナラ属の広葉樹一般を指しており、日本ではこのミズナラが該当していました。そのためこの頃につくられた英国アンティーク家具には実は日本のオークが使われていることもしばしばあるようです。イギリスのアンティーク家具なのに日本の木材が使われていたなんて、少し不思議な気持ちになりますね…。
オークを使った素朴な家具はこちら!

ウォルナットの時代

ポイント3
ポイント4
17~18世紀には粘りがあり、加工や接着に優れたウォルナット材が家具職人の間で注目されます。時代は王政復古により共和政から再び王政に戻ったころ。「陽気な王様」と呼ばれたチャールズ2世が即位すると、社交や芸術を愛した国王のもとでウォルナットが家具に大きな発展をもたらしました。
オークほどの堅さのないウォルナットは自由で精巧な造形が可能になり、曲線やねじれを駆使した家具がつくられました。王族家具などに多く用いられたように、その後もミラノ大聖堂やアメリカの最高裁判所でもウォルナットが使われています。
「富の象徴」ともされるウォルナットは貴族や王族の趣向から広まっていったともいえるかもしれませんね。
美しい曲線を描くウォルナットの椅子はこちら!

マホガニーの時代

ポイント5
ポイント6
18世紀の大寒波や主な供給源であったフランスの輸出禁止、植民地からの輸入税の廃止などによりウォルナットが手に入りづらく、他の木材が入りやすくなったことでウォルナットの時代は終わりを迎えます。次に訪れたのがマホガニーの時代。マホガニーは主に中南米から輸入されたことにより普及していきました。柔らかく加工しやすいことからより繊細な装飾や彫刻が可能になり、よりデザインの幅が広がりました。「黄金色」を表すその名の通り荘厳な場に多用され、タイタニック号のダイニングサロンやレセプションには手彫りのマホガニー壁板と柱が設えられていたとか。
ちなみに、マホガニー材はキューバンマホガニー、ホンジュラスマホガニー、メキシコマホガニーの大きく3つに分類されます。これらはワシントン条約により入手困難な材も増え、高級木材としてあつかわれていますが、同じセンダン科のアフリカン・マホガニーやサペリ・マホガニーが代替材として使われています。アフリカン・マホガニーとサペリはマホガニーと称されることもありますが、厳密には別種の樹になります。

歴史とともに

今回はイギリスの家具の歴史を中心にご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか?
時代によってデザインや特徴がさまざまな家具ですが、こうしてみると歴史に大きく左右されているような気がします。支配者や交易の状況とともに家具の変遷をみるのも家具の楽しみ方のひとつです。
今皆さんが使っている家具は今の時代を生きている家具。50年、100年後にはまた違った材質の家具や違ったデザインの家具が主流になっているかもしれませんね…。

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